放射能物質を説明する際に、よく「半減期」と言う言葉が使用されていますね。
放射能物質の半減期とは、読んで字のごとく
放射性物質が崩壊して元の半分の量になるまでの期間を示したものです。
放射性物質は時間の経過と共に、放射線を出す能力が弱まって行き、
半減期で元の半分になります。
さらに時間が経過すると、半減期ごとに放射線の量が2分の1になっていき、
最終的には放射能を持たない安定した同位体となるのです。
ただ、
放射性物質によって、この半減期の期間は大きく異なり、
1マイクロ秒に満たないものから1900京年に及ぶものまで存在しています。
また、半減期が長い元素と短い元素では次のような特徴があります。
- 半減期が長い元素ほど少しずつ放射線を放出する為に放射能濃度が低く、
- 半減期が短い元素は短期間に放射線を放出する為に放射能濃度が高い
と言う事にも注目しておきましょう。
ここで間違えてはいけないのが、
いくら半減期が短い放射性物質でも、けして安心出来ないと言う事です。
例えば、放射性ヨウ素131は半減期が8日間と言われています。
でも、放射性物質の中には、人体の特定部位に蓄積してしまうものがあります。
ですので、せっかく崩壊して半減しても、再び蓄積する事によって、
放射線を放出し続ける事になってしまうからです。
人体の特定部位に蓄積してしまうような放射性物質には、
半減期に惑わされる事なく、特に注意する事が大切です。