放射性物質として代表的なものにウランやプルトニウムがあります。
それ以外にも放射性物質にはテルルと言うものも存在しています。
このテルルと言う危険な物質なのです。
放射性物質のテルルとは、テルルの放射性同位体で、
原子力発電の際に原子炉内での副産物などとして発生します。
テルル129やテルルや132などを指していて、
ヨウ素と同じように揮発性が高いのが特徴です。
揮発性が高いと言う事は、遠くまで飛んで行く事が出来る物質と言う事になるため、
それだけテルルによる被害も広がってしまうわけです。
テルル132の半減期は約3日と言われているので、
「人体への影響は小さい」と言われています。
しかし、テルル129mに関しては、半減期が約33日であるものの、
ベータ線を出しながら崩壊した後には、半減期がなんと1600万年と、
半永久的に無くならない放射性物質、放射性ヨウ素129に変化してしまうのです。
この放射性ヨウ素129は、放射性ヨウ素131と同様に甲状腺に蓄積され、
甲状腺がんを発症する可能性を高めます。
また、力は弱いのですが、特定の臓器や器官に高度に濃縮されるため、
健康被害の原因物質とも考えられています。
いずれにしても、放射性物質が身体の中に侵入する事によって、
細胞が傷つけられたり、DNAが直接損傷を受けたりする事になります。
この事が繰り返される事によって、がんを発生したり、
健康に悪影響を及ぼしたりするのです。
テルルは半減期が短いと安心できるのはテルル132のケースで、
テルル129mの場合は半減期が半永久的な放射性ヨウ素129に変化してしまうと言う事を覚えておきましょう。